アプトの道 [odyssey]
軽井沢の翌日でございます。
前々から来たいと思っていた群馬県安中市にある「アプトの道」にやってきました。
鉄道の廃線跡を整備したウォーキングコースです。
難所として知られる碓氷峠。そこを走る鉄道が廃線になったのは・・・・・・
俺が長野に住んでいた時なので、まだそんなに昔の話ではないと思いますが、
信越本線とさらにその前の時代に廃線になった線路跡が「アプトの道」という遊歩道になりました。
注)私、まったく鉄道には詳しくないので、事実とは異なる解説をいれる場合がありますが、
お気軽に読み飛ばしてください。
ちょっとしたウォーキングコースだと思っていたんですが、
信越本線横川駅の近くにある、「アプトの道 起点」に書かれていたのは・・・・・・
「旧熊ノ平駅 6km 115分」
なんと、ちょっとしたどころか6kmもあんのね。しかも片道1時間以上かかります。
まぁ時間はたっぷりあるし、天気もいいので、のんびり歩くかーと出発です。
内心、6kmで1時間以上もかかるわけないしー、と思いながら。
横川鉄道文化むらの横を歩いていきます。
行きはE 20mm F2.8だけでお散歩スナップな感じで行きました。
横川へ戻ってくる時に、レンズ交換もしながら撮って来たのをミックスしてお送りいたします。
遊歩道には線路がそのまま埋まっています。
隣はさも今も鉄道が走っていそうな線路が敷かれていますが、こちらも廃線になっています。
鉄道文化むらからイベントなんかで特別に走ったりするんでしょうかね。
なんか平らなところを歩いているつもりでいたんですが、振り返ってビックリ。
気が付くとだいぶ登ってるんですね。
考えてみればそうですよね。碓氷線は峠越えの鉄道です。そりゃ登っているわけだ。
平らな所などまったくなく、ずーーっと登りです。でも、鉄道が登れる程度の勾配ですから、
それほど急な場所はありませんので、気楽に散策できると思います。
上にかかるのは高速道路、上信越自動車道です。
煉瓦作りが印象的な丸山変電所。
もちろん外側だけで、ここも現在は使用されていません。
ずっと線路は続くよどこまでも~って感じで、線路の上を歩いてきましたが、
その線路が途切れてしまいました。
途切れた先でも線路は廃線になったまま放置されています。
放置されているのは信越本線として使われていた線路なのかな?
この途切れたところで、「新線」と言われる10年ちょっと前に廃線になった線路から、
さらに昔に使われていた「アプト式鉄道」の線路跡に移るようです。
碓氷峠はアプト式鉄道という、峠の急こう配を登るための特別な仕様になっていたので、
そこから「アプトの道」になったんですね~
このあたりに「峠の湯」という温泉施設があるのですが、夏頃に火災があって、
現在は休館となっています。覆いで囲われてはいるものの、焼けた様子が外からでも見えていました。
峠の道ですからもちろんトンネルもあります。
「アプトの道」にあるのは10個くらいかな。
一番長いものだと500mくらいありました。
トンネル内は照明がついているので、明かりを持っていなくても散策は可能です。
(注・夜中は消灯されます)
こちらも煉瓦が印象的な歴史の古いものです。
途中で崩れたらやーだなーと思いながら歩いていきます。
俺、あんまりトンネルって得意じゃないんですよね・・・・・・閉所恐怖症というわけではないんですが。
人が遊歩道として歩くには広いトンネルですが、鉄道にはいっぱいいっぱいでしょうね。
鉄道のトンネルって結構高さギリギリで侵入するの多くないですか?
明かりとりというよりは排気口の跡でしょうかね。蓋がされていますが、
その上に落ち葉が積もっているようです。
トンネルを抜けたら、大きな橋が架かっていました。
お、もしかしてここは・・・・・・
前々から来てみたかった「メガネ橋」こと「碓氷第三橋梁」です。
上から見るとなんだかわからずスルーしそうな気もしないでもないです・・・・・・
下に降りられたので降りてみました。
秋に浅間山まで来た時に、ここにも来たかったのですが諸事情で来られず、
じゃあ雪化粧をした頃にと思っていたんですが、
もっと夜が明けたばかりなら少しは白かったかもしれませんが、青空の下、冬とは思えませんね。
上から真下を覗く。
アプトの道全体の観光客はそんなに多くなかったですが、めがね橋周辺は人が次々に来ました。
めがね橋の上から山奥に見えるのは「新線」の橋です。
「新線」といってもそちらも廃線になっているんですけどね。
長野新幹線は、さらに山奥の場所にトンネルがあるそうです。
昭和38年に廃線になって、取り壊しも検討されたそうですが、保存する方向になり、
今では国の重要文化財にしていされているそうです。
「アプトの道」の一番の見どころはここですが、まだまだ先は続きます。
旧熊ノ平駅跡に到着しました。ここが「アプトの道」の終点というか、パンフレットなどでは
「アプトの道 折り返し」となっています。
ここにも変電所の跡。
丸山変電所と比べるとコンクリート造でより近代的な感じですが。
山奥ですが、線路が何本も敷かれた大きな駅だったように見えます。
アプト式の碓氷線は単線で、ここですれ違い待ちをするために線路が多かったようです。
ホーム跡にある「アプト式開通の碑」
急こう配を登るためのアプト式でしたが、しばらくして碓氷峠は最初に鉄道が電化された区間となり、
新線ができてアプト式の線路は廃線となったようです。
「アプトの道」は旧熊ノ平駅跡で終わっていますが、まだまだ先に線路は続いています。
「信越本線軽井沢駅」こと、現 「しなの鉄道軽井沢駅」まで続いている線路は、どこまで残っているんでしょうね。
まだまだ軽井沢は先ですから、線路もここからは厳しさを増していくんでしょうね。
長いトンネルも多そう。
長野新幹線が開業し、信越本線の軽井沢~横川間が廃線になってからは、
その区間はバスでの運送がされていますが、一度、乗ったことがあるんですが、
なかなか難儀な場所でした。ものすごいカーブでバス大揺れ。
でも、峠のバスも大変ですが、新幹線の開通によって在来線で関東まで直通で行けなくなった、
というのが、なにより不便ですよね。
新幹線は速くて乗り心地もいいですが、既存の鉄道が分断されてしまうのが困りものですね。
JRとつながっているならともかく、碓氷峠のように完全に廃線になってしまうとね。
さて「起点」で115分もかかるわけねーと思ったのでしたが、
ここまで1時間半かかりました。
行きはほとんど立ち止まらずに登って来たんですけどねー。
ちなみに帰りは、立ち止まりながら撮り歩いていたのもあって2時間かかりました。
なかなかいい運動になりましたよ。
「峠の湯」あたりに戻ってくる時間になると、トレッキングしている方とすれ違うようになりました。
山の中とはいえ、ずっときれいに整備された平らな遊歩道なので、
トレッキングというよりはウォーキングって感じですが。
・・・・・・よくよく「起点」の写真を見たら「ウォーキング・トレイル」って書いてあったわ。
まさにそうだわね。
毎日、毎日、雨ばかりの新潟でいますから、
この青空がとても気持ちよく、まるで春のようなぽかぽか陽気が気持ちよかったです。
さすが関東ですね。
積もり積もったストレスが溶けていくのを実感しましたよ。
超気持ちいい。とはこのことですね。
こういう時間って大切ですねー。
横川駅に戻ったあと、「峠の釜めし」も当然のように食べて、12kmのウォーキングと満腹の結果、
車内で昼寝・・・・・・
少し開けた窓から、さわやかな風が吹き込んできて、
関東にいると冬だということを忘れますね。
想定外に歩くことになってしまいましたが、とても気持ちのいい散策で大満足でした。
帰りの時間を逆算すると、そろっと帰らねばならず、
「か~えりたーくな~い、か~えりたーくなぁ~い~」
とNHKの子供向け番組で流れるフレーズを繰り返しながら、関東を後にしました。
待っているのは、雪国。
でも、まぁいいかと今回のリフレッシュで思えるまでに回復いたしました。
C:【NEX-7】
L:【E 20mm F2.8】【DT 16-105mm F3.5-5.6】【CarlZeiss Touit 2.8/12】
2013-12-26 23:59
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